朝起きて最初にナニをするかというと、まずメガネをかける。
メガネは、たいていは夕べ寝る前に置きっぱなしにしておいたテーブルの上に乗っかっている。そこになければ玄関か、そこにもなければ洗面所か、あるいはパソコンのところか。
ない。
どこにもない。
やばい、やばいよ。
時間がない。
えーっと、テーブルの上。。。玄関。。。洗面所。。。パソコン。。。
馬鹿みたいに同じところを何度もぐるぐる歩き回っても、ない。
あぁ〜目が見えないのよう。
目さえ見えればすぐに見つかるんだけど、まずメガネをかけなきゃ。。。
。。。って、ちがーーーっ!
そのメガネを探すんじゃーっ!!!
テーブルの上。。。玄関。。。洗面所。。。パソコン。。。
あ、布団のところか!
。。。無い
両手でおたおた床をまさぐって、メ、メガネ、メガネ。。。
私ぁ〜やっさんかっ!
あぁ、もうダメだ完璧遅刻だ、メガネが見つからなくて遅刻。
信じてもらえるかな?
本当は寝坊したのに見苦しい言い訳しているって思われないかな?
メガネがないとなんにも出来ないなんて、ほんと目が悪い人間って不便なもんだよね。朝イチから目の見える、視力のいい人が羨ましいよ。
と、こうしている間にもぐるぐるぐるぐる。
ケータイは鳴るからいいよね。メガネは鳴らないから不便だ、あぁ不便だよ。
もうだめだ、あきらめて古いほうのメガネを、あれは弱いんだけどなんにもないよりはマシだろう。
と、戸棚から昔のメガネを出してきて顔にかけた瞬間に、床の上に落ちているメガネが目に入りました。
そこは、いまのいままで私が立っていた場所…。