週末で定期が切れてしまっていたので、週明けの月曜日、定期を買い換えようといつもより少しはやめに家を出た。
券売機に着いて、さてお金を出そうとしたらバッグに入っているはずのお札を入れた封筒がない。
あれ?昨日近所に買い物に出たときに別のバッグに入れ替えちゃったのかな。
いずれにしても封筒のお金がないと定期は買えないのだ。
仕方が無いので定期が切れたまま改札を通った。
勘違いすることなかれ、不正入場ではない。定期ではなくチャージ金額のほうで入場したのだ。
さて、定期をバッグにしまおうとしたら、さっきあれだけ探して出てこなかった封筒がちゃんとそこにあるではないか。探し物をしている時は憎たらしいほど出てこないもので、きっと探しているという気配を相手に悟られてはダメなんですね。別になーんにも探してなんかいやせんよ〜って気構えで物を見るとすぐに見つかるのは相手が油断しているからなんだ、そうに違いない。
まぁとにかく今はチャージ金額で入場してしまったのでもう取り返しがつかない。
行きの分のお金は涙を飲むってことにして、帰りに定期を買い換えましょう。
その夕方。
さぁ買うぞ買うぞ今度こそ買うぞと意気込んで券売機に対面し、おもむろに封筒を開けましたれば。
そこには千円札が二枚のみ鎮座しておりました。
こんなんじゃ最初から定期なんて買えやしなかったのだった。
己自信に何重にも騙され倒され蹴飛ばされ。
私の頭の中には普通の消しゴムじゃなくて、砂消しゴムがあるようです。