また図書館が私に戻ってきた。
ずいぶんと長い間図書館に行っていなかった。
何でだったっけ。
あ、そうだ。
本当に読みたい本じゃなくてもなんとなく借りてなんとなく読んでなんとなく読み終わりなんとなく返却するというサイクルがどうもこれではなにかいけないのではないかと云う焦燥感に襲われてそれでやめてしまったのだった。
(うわっ読点がひとつもない!)
それが何でまた図書館に戻ったのだったか。
えーと。。。。忘れた。
忘れたけど、毎日利用する駅のすぐ上に図書館があることをある日急に思い出して行ってみた。
まずは百鬼園先生の本のチェック。
。。。先生の本はあんまり蔵書がないみたい。ちぇ。
本棚の間をうろうろしていたら米原万里の名前が目に入った。
以前に『ガセネッタ・シモネッタ』という本を読んだことがあって面白かったことを思い出した。
そうだ、この図書館にある彼女の本をとりあえず全部読んでみよう。
そう思いついたのが8月の半ばのことで、それから読みまくった。
『ヒトのオスは飼わないの?』
『発明マニア』
『旅行者の朝食』
『オリガ・モリソヴナの反語法』
『他諺の空似』
『嘘つきアーニャの真赤な真実』
どれもみな面白い面白い。
特に『ヒトのオスは飼わないの?』はペットの犬猫たちとの出会いや普段の生活が、筆が走って走って仕方がないと言わんばかりのタッチで書かれていて、これは動物を飼っている方にはお勧め。
それから『オリガ・モリソヴナの反語法』はタイトルの意味がよくわからなくて読むのをやめようかとも思ったのだけど、思い直して手にしてよかった、神様ありがとうと言いたくなるほどの内容。
チェコのソヴィエト学校で少女時代を過ごした主人公が、当時のミステリアスな舞踊教師のなぞを探しに行く。
これは小説なのか、フィクションなのか、主人公の志摩は万里さん本人なのか、すごく気になりながらもどんどんと謎解きに惹きつけられていきあっという間に読了。すばらしかった。
図書館にはまだまだ万里さんの本がある。
読書の秋、がんばって全部読み終わるぞ!